はじめに
こんにちは。
制作部の笹目です。
去年の10月に某学校様から、
“授業の一環としてのインターンシップ”
の受け入れについてお話をいただき、1ヶ月の期間、2名の学生さん(プログラマー)の研修を行いました!
弊社にとってはインターンシップの受け入れは初めてとなります。
そこで今回は、初めてインターンシップを受け入れたときに考えたこと、やってみたことについてお話しようと思います。
研修後に学生さんに書いていただいたブログはこちらになります。
こちらも是非ご覧ください!
研修内容を考える
「インターンシップってなにやればいいんだろう..」
初めてのインターンシップ受け入れということで、正直どういった内容の研修をすればいいのか全くわかりませんでした。
できれば学校では比較的経験できない内容の方が、学生さんにとっては有意義な研修になると思います。
学校でも行えることをやっても、せっかくの機会がもったいないですからね。
そこで今回の研修では、社会人になってから経験する「失敗」をしてもらおうということにしてみました。
「現場の技術的な失敗経験」ではなく
「現場のコミュニケーションにおける失敗経験」です。
採用活動などで学生さんとお話していると、「プロジェクト内での動き方」より「技術力」を重視する学生さんが多い印象を受けます。現場での開発は、個人や友達との開発とは異なり、初対面の人だったり、他社の人、年齢差のある人、声をかけづらいタイプの人などとも協力して開発していくことになります。
そういった理由から、技術力だけではなく、上司や他社の人とのチーム開発という面で、自分の課題を発見できるよう、「チーム内でのコミュニケーション」についての失敗経験をしてもらうことにしました。
あえて失敗しやすいように仕向けます。(ゲス顔)
行った研修内容
ということで….
今回は以下の内容で研修を行いました。
- 架空の会社様からの依頼として架空のプロジェクトを立ち上げる
- 社内では実在するものとして他プロジェクトと同様に扱う
- 1カ月間でのマイルストーンを設定し達成を目指してもらう
今回は「クライアント様とゲームを作る」環境が適していると考え、架空のプロジェクトを立ち上げることにしました。
案件の内容は1ヶ月でゲームのプロトタイプを開発してもらうというものです。
また、せっかくなので普段は上司の下で働いている、弊社の若手社員(入社2年目)にも、学生さん達の先輩社員役として参加してもらうことにしました。
彼らにも上司としての失敗を経験してほしいためです。(ゲス顔)
架空会社の社員役のルール
架空会社の社員役は、以下のルールに沿って失敗しやすい環境を作ることにしました。
それぞれには「失敗してもいいからやってみてほしい」という考えがあります。
- あえて経験したことが無いものをお願いしてみる
→できることだけやるのではなく、はじめての経験・挑戦をしてほしい - 細かく仕様を決めて伝えるのではなく、はじめは大まかな概要だけ伝える→コミュニケーションをとって一緒にゲームを作り上げてほしい
(その旨は学生さんに伝える) - 積極的に連絡をとったり、問題解決の案を言わない
→危機回避や問題解決を自分たちから考えて動いてほしい
(上司や先方へ相談は可能)
学生さんの失敗
結果的には以下の問題が起きました。
- 架空会社側の要求する優先度でタスクが消化されなかった
→優先度が低いと伝えたタスクを先に取り組み、優先度が高いタスクが終わらなかった - マイルストーン報告会まで学生さんの抱えている問題点を誰も把握できなかった
→架空会社の社員にも、上司にも、現状の問題や不明点について相談が少なかった - 架空会社から依頼されたゲームを期間中に納品できなかった
→打ち合わせ内容の認識に不一致があり、その上で報告・連絡・相談が少なかった
今回のプロジェクトではマイルストーンは2つあるのですが、1つ目の報告会時点でマイルストーンは達成されていませんでした。
その際に、認識の不一致が発覚し、学生さんは架空会社側とのコミュニケーションの少なさを痛感していました。
また、上司役の社員も毎回一緒に打ち合わせに参加しているのにも関わらず、このときまで問題が起きていることに気づいていませんでした。
2つ目のマイルストーンまでの期間は、上司に相談したり、架空会社側へ質問をしたりとコミュニケーションを取り始めましたが、残念ながら後もう少しという完成度で研修期間が終わってしまいました。
おわりに
研修後にはすべての種明かしをして、振り返りをしてもらいました。
研修内容としてまだまだ改善すべきところはたくさんあると思いますが、今回は良い失敗を経験してもらうことができたと思います。
「これについて認識すり合わせなくていいの?」
「この情報は共有しておいたほうがいいのでは?」
と気づけば事前に防げる問題はたくさんありますし、コミュニケーションを多く取れてる開発現場は仕事をしていて楽しいです。
改めて自分たちも「開発関係者間でのコミュニケーションは大切」としみじみ感じました。
若手社員の経験にも繋がり、とてもいい機会をいただけたと思います。
インターンシップのお話を頂いた学校様、まじめに研修に取り組んで頂いた学生さんに感謝致します。
今回の経験が彼らのこれからの人生の役に立てれば幸いです。
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