
皆さんこんにちは。ゲームデザイン課の浅倉です。
皆さん、Switch2は買えましたか?センシティブな質問なので聞いておきながらドキドキしています。
浅倉はSwitch2が買えました。いろいろなゲームをプレイしながら、特に「Nintendo Switch 2 のひみつ展」をプレイしながらSwitch2で出来る事って何かなー、どんな遊びを作れるかなーっていうのを模索している日々が続いています。
とは言いつつ、最近は、ゲームデザイン課としての業務である、企画書を作ったり仕様書を作ったりすることはかなり少なくなって、そういった業務は他のゲームデザイナーにお願いをしています。
じゃあ、浅倉は何をしているか?
そう、今は記事のタイトルであるプロジェクトマネージャー(PM)としてプロジェクトに参加しているのです。
ゲームデザイナーからプロジェクトマネージャー。ジョブチェンジをしたわけではなく、ロジカルビートのゲームデザイナーはプロジェクトマネージャーの業務もやることがあるのです。
今回は、そんなプロジェクトマネジメントの最近の話を簡単にお伝えできたらと思います。
目次
【他職種からはじめるプロジェクトマネージャー】

最初にゲームデザイナーがプロジェクトマネージャーをやってみての感想を言います。
大きな違いは、企画書や仕様書の作成など、やってきた業務の、さらに外枠からプロジェクト全体を見ることが必要なことです。
どこの作業が滞ると、どこの作業が止まるのか。
仕様なのか、UIデザインなのか、アセットのクオリティなのか、それらの受け渡しは円滑なのかどうか。
細かなところで引っかかると、大きく作業工数に影響が出てしまいます。
その小さな引っ掛かりを減らすための作業とその工数を加味しないとプロジェクト全体のスケジュールに影響する。
それが一番大きい学びでしたね。
元々、浅倉は他社でプロデューサーや運営型ゲームのディレクターも担ってきたので、プロジェクトマネージャーに関しても、作業イメージを持って入れました。近しい仕事の経験が生きた形です。
ですが、そういった経験がない中でいきなりやれと言われても、どんな引っ掛かりが発生するのかがわからず、進捗管理はかなり苦労するのではないでしょうか?
プロジェクト全体だけではなく、各セクション、エンジニアチームやアートチーム、ゲームデザイナー(プランナー)チームなどの動きも把握しなければいけないので、大規模開発になればなるほど、一人では管理しきれなくなってしまいます。
最近の大規模開発では、各セクションごとにプロジェクトマネージャーを配置し、複数のプロジェクトマネージャーが連携して進行を管理するのがトレンドだと感じています。開発の規模に合わせて、プロジェクトマネージャーの形も微妙に変化しているのかなぁと感じる次第です。
【そもそもプロジェクトマネージャーとは】
最近でこそゲーム開発の現場でよく聞くプロジェクトマネージャーですが、数年前までは、あまりなじみのなかった職種かなと思います。
読んで字のごとく、プロジェクトのマネージメントが作業内容なのですが、具体的にどういうことをするのか、特にゲーム開発の現場では実際に行っている人数も少ないですし、経験者も少ないので実態がなかなか見えないのではないでしょうか。
各プロジェクト、座組によって業務は多少の変化すると思いますが、一例として下記を見ていただけると何となくイメージが付くかなと思います。

図のように、ザックリいうと、プロジェクトの売上のために頑張るのがプロデューサー、ゲームの品質を上げる、守るために頑張るのがディレクター、そして、スケジュール通りに進行しますよ、というのを担保する方がプロジェクトマネージャーだと考えています。
過去のチーム開発環境、1990年代ごろは、スケジューリングもプロデューサーやディレクターがやってきたと思います。ですが、開発にかかわる人数が数十人、数百人、協力会社も増えるにつれて、担当者一人では全体のスケジュール管理が対応できなくなってきたというのが現状なのではないでしょうか?
だから、プロジェクトマネージャーというポジションが重要になってきているのかな感じています。
【プロジェクトマネージャーの面白いところ】

ゲームのプロジェクトマネージャーがどんな仕事をしているのか?どんなところが面白いのかをちょっとだけ紹介したいと思います。もちろんプロジェクトによって出来る事、出来ないことはありますし、重要なポジションですから責任も重大です。それを踏まえて、浅倉はこう楽しんでます、という個人の感想を紹介できればと思います。
面白いところその1 : 開発チーム編成ができる
ゲームのプロジェクトマネージャーは、与えられたスケジュール、予算を元に開発メンバーの選定することができると考えています。社内スタッフもそうですし、時には外部スタッフにも声をかけ、このメンバーなら、というチームを作れるのです。メンバーの成長や、チームの弱いところの補強などを考えながら、どうやってゲームを完成させようかな、どんなチーム開発が出来るかな、と、ワクワクしながらプロジェクトに入るのが楽しいです。
面白いところその2 : プロジェクト全体を見渡せる
これは浅倉だけかもしれませんが、ゲームの完成図を想像できるとすごくテンションが上がります。この開発チームでゲームを作ったら、どんなクオリティのゲームになるのかと。
あのアーティストがキャラをかいて、あのプログラマーがバトルシステムを組んで、あのゲームデザイナーがゲームイベントを設計して。
いままでは開発の中期以降に見えてきていた完成図が、最初から見通せているというのはすごく楽しいですし、やる気が出ます。
面白いところその3 : ゲームを完成させるプロになれる
個人的にはこれが一番伝えたい事です。ゲームを完成させるプロ。ゲームを売ることでもなく、売れるゲームを作ることでもありません。
ゲームを完成させるとはつまり、ゲーム作りのプロだということです。
ゲーム開発をしたことがない方からすると、完成させるのは当たり前と思うかもしれません。
ですが、開発に携わる方ならゲームを完成させることが、いかに大変なことかわかってもらえると思います。
ゲームを完成させたことがあるプロジェクトマネージャーがいる。それだけで、安心できる開発チームだというのは少し大げさでしょうか?
でも、そんな安心感を与えられる、百戦錬磨のプロジェクトマネージャー。
浅倉はかっこいいなって思ってます。
【どんな人がプロジェクトマネージャーに向いている?】

さて、最後にどんな人がプロジェクトマネージャーに向いているか、浅倉の考えを紹介したいと思います。
ズバリ、プロジェクトマネージャーに向いている人は、ゲーム作りが好きな人です。
ズコーってなった方、古典的ですね。好きです。浅倉と飲みに行きましょう。
でも、冗談ではなくて、浅倉はゲーム作りが好きな人がゲームのプロジェクトマネージャーになるための最低限の要素だと思います。
プロジェクトマネージャーが適当な仕事をすると、プロジェクトが頓挫してしまいます。
プロジェクトが止まってしまうと、会社の売上は当然なのですが、それよりもプロジェクトに参加したスタッフのキャリアに影響してしまいます。
開発期間が長期化しているなかで、このプロジェクトが無くなってしまえば、参加したスタッフのキャリアとして、この期間が空白になってしまうのです。無駄ではないものの、心苦しいというのが浅倉が感じることです。
その部分をしっかりと認識し、チームとも共有し、チーム一丸となって目的に向かっていくための熱意をチームに伝染させていく。ロジカルビートのプロジェクトマネージャーには、その熱が一番必要だと考えています。
進行管理やチームビルディング等のスキルは必要です。必要なんですが、それよりも、根っこには、このプロジェクト完遂するんだ、世に出すんだ、そういった、強い意志を持ってもらえたらなと思っています。
浅倉がそれを実践できているかは別ですが、そうできたらいいな、一緒に頑張っているスタッフに伝わっていたらいいなと思い、日々頑張っている次第です。
【まとめ】
いかがだったでしょうか?少しでもプロジェクトマネージャーのお仕事が伝わったら幸いです。
今回は説明や楽しいところを中心に書きましたが、実際にプロジェクトマネージャーをやっている方々は、
様々な出来事に頭を悩ませたり、苦しむこともあると思います。浅倉も楽しいだけではありません。
それでも、ゲーム開発が好きであり、ゲームが完成する事への喜びは代えがたいものです。
そう簡単になれるものではありませんが、もしプロジェクトマネージャーに挑戦する機会があれば、ぜひ、楽しみながら頑張ってみてください。
最後にこれからプロジェクトマネージャーになる方々へ。
しっかり、スタッフの休みが取れるようなスケジュールを組んであげてくださいね。

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