はじめに
こんばんは、代表の堂前です。
ご存じの通り新型コロナウイルス(以下コロナ)が猛威を振るい、皆様も生活や仕事の仕方に苦労されていることと思います。
弊社も対策し主にリモートワークについて取り組んでいますが、それが長期化しそうなことと、他社様も導入の気配が見え始めたところがありますので、言える範囲で弊社も情報を出してみようと思い筆を執りました。
最適解であるかは何とも言えないですが、参考になればと思います。
今までのリモートワークの取り組み
今回のコロナの件が発生する前も、リモートワークを一部導入しておりました。
その時は事務職系と開発系で大きく状況が異なりました。
事務職の場合
- 事務職にはノートPCを支給しており、普段からそれで作業してもらっていた。
- 経理や勤怠管理のシステムは元からクラウドソフトを使っていたので、遠隔でも対処は出来た。
- 社内での情報のやり取りはslackで行えていた。
- 事務職とは直接関係ない話題ですが、今回は育児スタッフもいて、週に何日かはリモート作業でというのも成立していた。
産休明けも一ヶ月丸々リモートというように対応も出来ていた。 - トータルして、事務職では積極利用できていた。
開発職の場合
- デスクトップPCとは別でノートPC(Surface)を支給。
- そのノートPCを用いてChromeリモートデスクトップで接続。
- 遅延や画面サイズの関係で作業はしづらそうだった。
- 開発機を利用するプロジェクトだと更に作業がしづらそう。
- このことからリモートの利用率はかなり低め。
このように開発系では、作業自体は出来るもののその利便性から、ほぼほぼ利用されていなかった状況でした。
今回のスケジュール
そんな中、コロナの件が話題になり、未だ進行中ですが今回は以下のスケジュールで会社としてのリモートワークへの移行を進めました。
日付 | 内容 |
2020/2/15 | ・状況を鑑み、リモートワークを決断。 |
2020/2/17 | ・スタッフ全員に周知。 ・改めてリモートワークについて検証。 ・クライアント様にも相談。 |
2020/2/19 | ・会社HPにて告知。 |
2020/2/25 | ・リモートワークの本格稼働。 |
2020/3/26 | ・リモートワークルールの見直し。 |
2020/3/29 | ・リモートワークルールの見直し。 |
この様な状況です。
割と早めに動けていると思いますが、弊社が小規模で小回りが利きやすいことと、先述の検証実績があったため対応できたのかなと思っています。
3/26~3/29あたりですが、実はその少し前は通常営業に戻そうとも思っていましたが東京都の発表もあり。。
弊社は横浜なのでどうかなと悩むところはありましたが、リモートワークを継続し、更にそれを厳密化しているものとなっています。
事務処理面の対応
基本はノートPCで作業、接続して利用で自宅から作業してもらう形ですが、事務処理面で対応したことを列挙します。
- 時差出勤の導入。
- slackに対策板を設置。
今回は時差出勤について触れますが、弊社は通常ですとコアタイムが「11:00~15:00」のフレックスタイム制です。
それを以下のように変更しました。
- 出社する場合は5:00~8:00の出社のみ許可。
- どうしてもという場合は13:00~16:00の間に事務所に来るのは可能。
(だが、出来るだけ控えてもらう) - 公共交通機関以外の利用(自転車、徒歩など)はもう少し緩やか。
- 現在は事前許可が無いと出社不可。
弊社では時差出勤を前に倒しました。
早朝で、普通に出社が困難な時間帯ですので、そこで「来ないで!」としているところがあります。
ただどうしても会社に来ないといけないという用事がある場合、昼に長居しない形ではオッケーを出していました。
この対応で、ほぼ出社無しとなっています。
事務処理で印鑑が必要な時や振り込みなど、そして初期は来客や面接も対応が必要な時は数名出社するという状況でしたが、会社に誰もいない日が多くなりました。
そして現在は前日17:00までに報告してもらい、事前許可を得ないと事務所に来たらダメ!としています。
システム面の対応
会社として「来ないでください!」としたものの、作業がしやすく工夫するというのも引き続き考えないといけません。
特に開発系が作業しづらそうにしていましたので。
そこでインフラ面もブラッシュアップを行いました。
以下、各項目ごとに説明します。
リモート接続の方法
原則は自宅からノートPCで会社のデスクトップPCに接続、ですが、以下2パターン用意しました。
- VPN接続&Windows標準のリモートデスクトップを利用
- TeamViewerを利用
当初は①のみで済ます予定でした。
ですが一部プロジェクトで作業していたところ、ノートPC側のリソース(CPU,GPU等)も利用している気配も感じられ、プロジェクトが起動できない等の致命的症状も発生していました。
原因や解消調査をしていたものの解消していません。
というところで②のTeamViewerも一部プロジェクトでは利用しています。
改めてリモート接続ですが、ノートPC側は映像を映すだけなので、ノートPC内にはプロジェクト関連のファイル自体は(基本的に)存在しないので、ある意味堅牢性はあるのかなと感じます。
それをより確固たるものにするため、リモートデスクトップでPC間でのファイルコピーを禁止する設定を盛り込んでいます。
方法は以下です。
- 「ファイル名を指定して実行」で「gpedit.msc」と入力し実行。
- ローカルグループポリシーエディターが立ち上がるので、以下の階層に入ります。
- ローカル コンピューター ポリシー
- コンピューターの構成
- 管理用テンプレート
- Windows コンポーネント
- リモート デスクトップ サービス
- リモート デスクトップ セッション ホスト
- デバイスとリソースのリダイレクト
- リモート デスクトップ セッション ホスト
- リモート デスクトップ サービス
- Windows コンポーネント
- 管理用テンプレート
- コンピューターの構成
- ローカル コンピューター ポリシー
- 以下2項目を「有効」にします。
- クリップボードのリダイレクトを許可しない
- ドライブのリダイレクトを許可しない
実作業について
弊社では様々な案件を受けておりますが、今回の件で本当にゲームエンジンのありがたみが分かりました。
PCの画面が見れれば(完全とは言わずとも)作業が成立するので、非常に良かったです。
ただ開発機上でプレビュー、確認する必要も発生します。
その場合、最近の開発機は画面をPCに映す機能があるのもありますので、それを活用しています。
ひょっとしたら別でカメラで撮影して、、というのも想像しましたが、そこまでには至りませんでした。
そして問題になったことが一つあり解決もしてない点として、リモート接続でゲームパッドの情報が送れないというのがあります。
これはどのリモートソフトもきっとそうなのかなと思います。
解消するとしたらアプリ側の工夫で解決するしかないと感じています。
大事なこと
システム面はこれでなんとか成立し、スタッフに頑張ってもらう面もありますが最低限の環境は整いました。
現在もこれで作業は回せているのですが、大事な事として予めクライアント様の許可を得ておくということがあると感じます。
想定外の場所での作業なので不安にさせないよう、耳に入れるべきです。
今回は関わっているプロジェクトのクライアント様からも承諾いただけたので取り組めることになりました。本当に感謝です。
その他
その他で発生した&対応したことを列挙します。
- 期間内にスタッフの評価面談が発生。
それはslackの通話機能を利用して行いました。(被評価者1名、評価者3名)
顔出し無しで進めましたが、案外問題なかったです。 - 採用面は、この時期は学校様と会社説明会などの連携を取る時期ですが、それも行えなくなってしまいました。
会社説明自体はYouTubeに上げてみよう!となり、プロジェクトを立ち上げて完成しました。 - ありがたく新卒採用の応募もあり、最初の方は来社するかネットかを選んでもらってましたが、現在はネットのみで対応になっています。
- 事務面で助成金の調査をおこなったのと、期間中の定期代の扱いなども現在調査中です。手探り状態です。
- 「ゲームを動かす技術と発想 R」を期間限定で一部無料公開しました。(3章までを4月末まで)
休校中の学生さんが退屈しないようにと思ってのことです。
迅速に対応くださったボーンデジタル様、本当にありがとうございました。
そして4月になり新人さんが入社して~ですが、こちらも色々調整しまして、最初の一日は車で送迎、もしくは遠隔地で開催するなどし、最低限の環境を提示しました。
その上で現スタッフと同様slackで連携、リモートという形になっています。
現時点では不安に感じながらも研修は行えるかなという感触でいます。
最後に
今回は本当に特殊な事態で、対応しつつもこれで正しいのか不安になりながら進めていてなかなかにストレスも溜まってしまうのですが、スタッフも頑張ってくれて会社の業務もキチンと遂行できているのを見ると、それは嬉しく思います。
弊社はたまたま上手く成立していると思うのですが自分が思う事として、いきなり全部完璧に対応するのではなく、一部だけでも少し歩みを見せて対応するのが大事なのかなと思います。
一気に濃厚接触の機会を無くそう、というのも非常に素晴らしいのですが、対応して少しずつ機会を削っていくのも素晴らしいことと思います。
少なくとも動き出してはいますので。
今回のブログが、その一助になりますと幸いです。
みんなで乗り切っていきましょう!
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